老眼対策の点眼薬(追加報告、および、希望者への頒布手順)

被験者約1名(女性、軽度老眼、正視眼)から、詳細な追加報告を頂戴したので、お報せします。

追加報告

1.方法

サンピロ1%点眼液を、両眼に1滴ずつさし、文字が読める最短距離を計測。視標は、求人フリーペーパー タウンワークの本文(赤丸部分)の小さい文字とした。

2.結果

3.個人感想談

  • 点眼後1時間~3時間は、裸眼で老眼鏡+1.0をかけたたのと同じくらい見えることが分かった。
  • 5時間でほぼ元に戻るため、5時間後に再度点眼すると、同じような結果になった。
  • サンピロ1%を、、朝・昼の1日2回点眼することで、度数の低い老眼鏡で快適に手元作業が出来た。

希望者への頒布手順

問い合わせが多いので、サンピロを老眼対策として処方してよいのかを兵庫県保険医協会の法務部に問い合わせたところ、

  1. ラベルオフ使用なので保険診察は不可。自費診療のみ可能である。その場合でも、処方医師が責任を持ち、承諾書をもらうこと。
  2. オンライン診療も自費であれば可能。その場合、薬の受け渡しは①自費処方箋なら可能。②薬品そのものは送付は今まで不可であったが、だんだん規制が甘くなって、現在では品質管理に留意すれば可能となった。

以上から、当院では、

  • 初回は必ず対面診察を自費診療で行い、同意承諾書に御署名いただく。⇒ 初回の自費診療代金は2950円。点眼薬は税込み330円。
  • 二回目以降はオンライン自費診療可能で、希望なら薬そのものも送付させていただく。 ⇒ 二回目以降はオンライン自費診療代金1950円。点眼薬は税込み330円。

といたします。

新世代超音波白内障手術装置のセンチュリオン導入について。

白内障手術を始めて以来、ずっとALCON社の手術装置を使っている。
その馴れ初めから、今回のセンチュリオン導入まで。


 

10thousand

勤務医時代は10thousandで、日本人は1万マスターといってた。永原御大がボトル高を80㎝以上にしてるときいて、45cmそこそこでやってた僕らはびっくりし、聖母病院まで押しかけて設定値を教えてもらったのを思い出す。

Legacy Everest 20000

開業初期はレガシーエヴェレスト20000。デフォルトで前房虚脱が実質的にほぼ起こらなくなった装置だった。「角膜熱傷を起こさないようにする」が当時の争点で、マックールシステムとか本当に角膜を冷却するアタッチメントが存在していた。
で、この角膜熱傷を防ぐ目的もありで、パルスモードの本格導入が始まった。それまでは「パルスモードは初心者モード、手術名人はコンティニュアスモードをセナ足で使いこなす」だったのである。
また、この装置の末期ごろにフレアチップとか特殊なチップが出現し、次世代の横ブレ振動の萌芽が見られた。

  

Infinity

現有機はinfinity。これは上記横ブレをozilモードとして昇華させたALCON渾身の名器である。infinity=∞=ozilモードの動きといいたいのな。
核片保持はよいし、角膜熱傷も起こさないしと、いいことづくめで、本当に開業医向けの手術装置であると感じいり、長年愛用してきたのである。

Centurion

しかし、Centurionを、2022日本眼科学会の機械展示で、触って乗り換える決断をしました。
ALCONの推しは、前房圧をモニタリングしてactiveに圧を負荷するActive Fluidics機能。「業界初です」ていってるんだが、実際はライバル社の〇〇〇であるし、そもそも前房虚脱とか一体いつの話?と、今まで食指が動かなかった。
僕がハンズオンで、感心したのは超音波発振そのものである。infinityよりもかなり洗練されている。ozilモードだとほとんど振動を感じないし、縦振動も全然違くて感銘した。これは実際に手術を行っている人間なら誰しも感じるだろう。
ALCONは、この点をもっと訴求したほうが良いんちゃう?


ALCONは、TOYOTAとかINTELという位置づけで安定感、安心感がある。
このまま、糟糠の妻と偕老同穴と成るかしらん、。。


2022/5/24追記。

Centurionでは「パルスモードではなくてコンティニュアスモードがデフォルトです」。パルスモードにしなくても「食いついがよく、かつ熱損傷も起こさない」なら、コンティニュアスモードのほうがむしろ効率UPで、良き!という結論。

眼内レンズ展望 アイハンス vs Vivity

当院では、多焦点レンズ以外、全症例でアイハンスを挿入している。

そのためか、他院で「どんなレンズを入れても一緒」といわれ、当院で「アイハンス挿入を希望して来院」という患者さんがおられる。

思うに、くだんの医師は自分では手術をしていないか、少なくとも術後の患者さんから印象を聞いてないのでは?と思う。直接、患者さんの反応をきけば、アイハンスの満足度は大きい。

ただ、アイハンスレンズは入手困難で、当院でも苦労している。このアイハンス一強に変化が訪れることになりそうだ、というのが今回のお話です。


そのレンズとは、アルコン社が発売予定のVivityです。

  • 現在、日本では未認可。→米国では2020年春に認可済みで、国内承認は、2022年秋口ごろという噂。
  • 非回折型でEDof型。光エネルギーロスは0%。夜間運転時のハロー、フレアー、スターバーストはなし。→「XWaveテクノロジー」とアルコン社は称している。
  • 中間は70cmくらいまでみえるが、近方視力については不十分。→完全に眼鏡なしにはできない。
  • 緑内障や黄斑疾患を持つ患者さんに対しても使用可能。

要するに、アイハンスと完全に被るプロファイルです。
アイハンスと同様、保険適用レンズとなるでしょうね、多分。


アルコン社とAMO社は、白内障手術業界での2大ライバル。
手術機械ではOzil(Alcon) vs Siganature(AMO)、回折型レンズではPanOptix(Alcon) vs Synergy(AMO)というように、切磋してきました。
今までは、Alcon社が先んじてきましたが、非回折型EDoFレンズについてはAMO社が先行ですね。


2022/5/25追記

  • VivityはActiveFocusの後継となるべく、「アイハンスよりも多焦点的なレンズ」に仕上がっている由。感触としてはMiniWellに近い?
  • 保険診療ではなく選定医療対象になるよ~な話。噂レベルだが、かなり安い価格の模様。→ ActiveFocus並みの高価格になるらしい。
  • アルコンの中の人で、2番目にエラい人がVivityを挿入する手術を受けた。今まではPanOptixをいれてたとのこと。

2022/6/12追記

  • これをみると、アイハンスよりも近方が見えるように工夫しているように見える。

2023/4/18追記

  • 承認済みで、2023/6月発売予定。パンオプティクスと同価格。入荷少量の可能性。

オンライン診療のオンライン研修を修了しました。

当院では以前からオンライン診療を実施してきました。

今までは制度的に「コロナ対策+電話再診の援用」という位置づけでしたが、2022年4月からは本格的にオンライン診療が確立するようです。

そのための、法的根拠づけ、制度設計について学び、かつ、試験に合格しないとオンライン診療を続けることはできなくなりました。

そこで、数時間に及ぶオンライン研修を終えて修了書をいただきました!

ただし、事前に同意書をもらわないといけないとか、かかりつけ医の確認とか、オンライン診療でないといけない理由の確認とか、医師免許の提示とか、、とか、、、~と相成りました。


電話・オンラインによる診療についてのパンフレット

厚生労働省ホームページ