大阪大学教授 西田幸二先生の講演@兵庫県眼科医会総会 at 2023/4/15
非常に面白い内容でした。
角膜上皮幹細胞疲弊症の治療歴史
●他家輪部角膜移植:拒絶反応があり、うまくいかなかった。
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●自家角膜上皮細胞シート(ネビック、2020年保険収載):細胞シート工学により実用化に成功した。ただし、片眼性の場合にしか適用できない。
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●自家口腔粘膜上皮細胞シート(オキュラル、2021年保険収載):口腔粘膜を利用するため、両眼障害の場合にも使える。
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●他家iPS細胞由来角膜上皮シート(治験中)
他家iPS細胞+ドライブ因子→眼組織に分化する過程をmimicした度往診円状の帯状構造物ができる(SEAM)→3層目が角膜に分化するので単離 & シート化する。
最新研究のトレンド
眼科領域
涙腺、網膜、角膜内皮はin vivoで作成できている。
全身領域
オルガノイド研究と称して、臓器そのものを作る研究が進捗している。
マウスの脳に人間の脳のオルガノイドを移植したところ、両者間で神経結合がおこった。これは映画のThe Flyを地でいく話だわ。
ヒトiPS細胞からミニ多臓器(肝臓・胆管・膵臓)の作製に成功している。
感想
あと、30年間生き延びれば、自家iPS細胞で脳の修復が可能かな。