2021/10/2、東北大学中沢徹教授のweb講義を受講しました。
眼圧が低いのに進行する緑内障には以下の3パターンがある。
1.実は眼圧が高い。
・プラトー虹彩(前眼部OCTで虹彩の根元が立ち上がる所見がある)の場合、緑内障リスクが高まる。
対処:白内障手術を行って水晶体を後方に後退させる。
2.実は血流が悪い。
・最低血圧-眼圧≦50mmHgだと緑内障リスクが高くなる。
・高血圧治療薬を内服し、過剰に血圧をさえることは緑内障リスクを高める。
・朝と夜の血圧を測って夜の血圧が低い場合にも緑内障リスクが高まる。
・フラマー症候群のうち「冷え性、低血圧、のどが渇きにくい、完璧主義」が緑内障と関連がある。
対処:内科と連携して血圧変動を減らす。フラマー体質の場合には当帰芍薬散内服。
3.実は酸化ストレスが高い。
男性で太っていて心疾患がある場合や、女性であごがとがっていていびきがある場合には睡眠時無呼吸症候群であることがあり、緑内障リスクが高まる。
対処:睡眠時無呼吸症候群の場合にはCPAP治療を行う。酸化ストレスが高い場合には、食事、運動、サプリメント内服
前回、「瞑想をすると眼圧が下がる」という論文を紹介したが、瞑想も酸化ストレスを下げるのかもしれない。
「日常生活で気を付けることはありますか?」ときかれた場合「血圧を下げすぎないようにして、運動、食事、瞑想」「当帰芍薬散やサプリメントも有効かも」と答える必要があるな。。