白内障と全身疾患

白内障で夜間血圧上昇、動脈硬化のリスクが増す。 住環境や生活習慣が健康に及ぼす影響を調査することを目的とした大規模コホートスタディ「平城京スタディ[1]」の結果に基づいて述べます。 通常、血圧は日内変動 があり、夜問で血圧が最も低くなります。 白内障があると、この夜間血圧低下が発生しない比率が1.8倍となっていました (表1) 夜間血圧低下が発生しないと、心血管障害が起きやすくなるため、白内障があ […]

白内障と認知症

視力が悪いと認知症リスクが高い 高齢者を対象とした眼科コホートスタディ「藤原京eyeスタディ」[1]の結果に基づいて述べます。 視力0.7以上:認知症が5.1% 視力0.7未満:認知症が13.3% 視力0.7未満では 認知症のリスクが2.9倍高く、年齢、性、BMI、教育歴などを考慮しても2.4倍も高かった。 白内障手術は軽度認知機能低下を防ぐ 白内障手術既往群(668名) と非手術群(2096名) […]

IC-8について

今までに述べたレンズと全く違う原理で作られた眼内レンズです。 ピンホール効果により、焦点深度深化を図るというものです。 ピンホールカメラと同様に絞りをきかせることによって、焦点深度を獲得します。 実際、MTF曲線を見ると、非常に良好な成績ですね。 ただし、 1.患者満足度が必ずしも高いわけではない。 2.切開創が3.5mmと大きい。マスクが曲げ応力に弱いため,過度に曲げてしまうと損傷してしまうため […]

ミニウェル・レディについて

EDoF(焦点深度拡張型レンズ)の先駆けとなったレンズで、アラガン社のsymphonyがでるまではEDoFレンズの代表でした。その後の一連のEDoFの流行の発端を作ったレンズで、現在でも、一部手術者に絶大な人気があります。 それは「ハロー、グレア、単眼複視など、多焦点 IOL で一 番問題とされた問題点を大部分取り除くことに成功している」という大きな利点があるためです[1] ただし、 やや近方視力 […]

多焦点レンズと選定医療

日本で承認された多焦点レンズの手術は「選定医療」扱いとなっています。 「選定医療」とは、「追加費用を負担することで保険適用外の治療を、保険適用の治療と併せて受けることができる医療サービスの一種」「病院の差額ベッド代とおなじで本来保険給付される標準的医療に対する付加価値についての差額を自費として支払う制度」となります[1]。 多焦点レンズのうち、日本国内「選定医療」の対象として認可されているのはアル […]

「iPS細胞由来RPE細胞移植」を聴講しました。

コロナの影響で、オンラインばかりだった学会ですが、久しぶりにリアル聴講が可能な「2大学合同眼科カンファレス@県医師会」が開かれたので参加してきました。 その中で「網膜色素上皮(RPE)不全症を対象としたiPS細胞由来RPE細胞移植の臨床研究計画」をトピックとして取り上げます。 神戸アイセンター(旧神戸中央市民病院眼科)は、加齢黄斑変性症滲出型に対してiPS細胞移植を行って安全性と有効性を確認してき […]

多焦点レンズについて

この数年で、長足の進歩を遂げた「多焦点レンズ」について 名称 レンティス コンフォート シンフォニー アクティブフォーカス パンオプティクス 光学部デザイン 低加入度数分節型(遠中距離焦点) エシェレット回折型(2焦点) 2焦点回折型(2焦点) 回折型非球面(3焦点) 特徴 2 つの単焦点を組み合わせた独自の扇型デザイン。+1.5D のマ イル ドな加入度数により遠方・中間視力の獲得が期待される。 […]

眼内レンズの種類

単焦点レンズ 乱視用レンズ モノビジョン 多焦点レンズ 特徴 もっとも一般的に使われている。1つの距離にピントを合わせる。 単焦点眼内レンズに乱視度数が含まれている。 わざと左右の度を変え片方は正視、もう片方は近視にして、遠くも近くも見る方法。 光の性質(屈折や回折)を利用して遠くと近くに焦点が合うように設計されている。 長所 保険適応。焦点を合わせた距離が、はっきり見える。夜間の光の眩しさやにじ […]

リモートで臨床眼科学会を聴講

【演題】 低加入度数分節型眼内レンズLentis comfort vs 三焦点眼内レンズPanOptixの臨床成績比較 @ 広島大学 【結論】 「遠視力では差がなく、中近視力はPanOptixのほうがよかった」 【感想】 Lentis comfortは保険適用で、PanOptixは自費(40万円)であるから、経済原理からして違いが出るよな。 【利益相反公表基準:該当】無