ドライアイを起こす原因は数多くある[1]が、アレルギー性結膜炎も一因となる[2]。
アレルギー疾患があると流涙をおこすため、ドライアイの合併を見過ごしやすいが、BUTを測定すると短縮していることがよくある。異物感や充血など臨床所見・症状も似ているため、両疾患が共存していることを見落としやすい。
両疾患ともに、眼表面症候群ともいうべきスペクトラムに属するもので、病気の主座が結膜側にあるか、角膜側にあるかの違いに過ぎないのではないかと、僕は考えている。
見極めには、所見だけではなくて、患者さんの愁訴に耳を傾ける必要がある。ドライアイでは眼精疲労、視矇感の訴えが強く、アレルギー性結膜炎の場合には、異物感、充血の症状が強い。
患者さんの訴えをよく聞いて、どちらの治療に軸足を置くか判断する必要がある、と思う。
[1].Dry Eye Syndrome (nih.gov)
[2].Double Trouble: When Allergy and Dry Eye Coexist (reviewofcontactlenses.com)