2022/2/19第19回近畿弱視斜視アフタヌーンセミナーで京都府立医大の稗田 牧先生の講演を聞きました。
定義は
- 潜在性発症
- 遠方内斜位斜視
- 若年者
- 近視
- 長期の近業、近視の低矯正
ということです。
近視が進行することにより、眼軸長が伸び、外直筋や斜筋の付着部が後方にずれることによって、後転手術と同じよう効果が発生し、内斜視となるとのことでした。
そのほか、
近見作業時の距離が短く(20cmくらい)、遠方を明視する機会がすくない生活習慣で発生する。
2000年代には少なかったが、10代でのスマホ所有率が50%をこした2013年ごろから急激に増えた。
-6Dくらいの近視でも発生する。
20△を超すと、プリズム眼鏡か手術治療を選択する。
スマホ急性内斜視と類縁疾患な印象だが、スマホ急性内斜視と違ってゆっくり進行すること、調節痙攣というよりは眼軸長の延伸による器質的変化が生じている点から、異なるentityなのか?と感じた。
今までの教科書的知識では、内斜視といえば乳児内斜視と(遠視由来の)調節性内斜視が2大要因だったが、今後は、近視によるスマホ急性内斜視と近視性後天性内斜視も考慮する必要がある。特にAYA世代。