お元気そうで、慶賀の至りであります。
大橋先生は不動の4番バッターと紹介されていましたが、小生的には白内障手術界の永守会長かしらん[1]
不肖、私めが、会長のご高見を以下にまとめさせて頂きます。
- 多焦点レンズにはすべてCapsular Tension Ringをいれる。∵多焦点レンズは偏心に弱い。
- 多焦点レンズは、ループが鼻上側に来るようにする。∵dysphotopsiaは外側下方から発生するからである。
- 術前に遠近両用CLでシミュレーションをする。違和感を訴える患者さんが抽出でき、過剰な期待値を下げることができる。
- AMOのレンズはグリスニング・ホワイトニング、カルシウム沈着が発生にくい[2]
- 単焦点レンズは翌日は喜ぶが、だんだん満足度が低下する。多焦点レンズはそれが少ない。特に理容師、若年者。
- 術後不満の半数以上がドライアイなのでアイドラidraを使って評価している。
- ミニモノビジョンは明視域を上げる。↓ではレンティスコンフォートの明視域が大きく改善している。
1.三好先生ご自身は稲盛和夫元京セラ会長を尊敬しておられ、講演内でも「本業で得られた喜びは、趣味で得られた喜びより比較にならないくらい大きい」という言葉を引用されていました。
2.眼内レンズ、コンタクトレンズには以下の二種類の製法がある。
・レースカット製法:レンズを塊から削り出す方法
・モールディング製法:鋳型にレンズを流し込んで製造する方法
レースカット製法のほうがコストはかかるが、グリスニングは生じにくい。
アルコンのレンズは(ClareonもPanOptixも)モールディング製法。AMO、NIDEKのレンズはレースカット製法。
2022/11/8追記
アルコンによるとClareonは含水率1.5%、かつてのアクリソフは含水率0.4%。「グリスニングは房水吸引によっておこるためClareonでは発生しにくくなっている」とのこと。