今井尚徳関西医大教授就任パーティに出席しました。

神戸大学出身教授としては4人目ということです。

中村誠神戸大学教授の話では「病棟医長に就任した月から、手術症例数が倍増した」

どんな医局にも「三度の飯より手術好き」という人はいる。

しかし、中村教授によると「単に手術がうまいだけというのではなく、それを定量的に科学に落とし込む」能力、力量に優れている由。

然もあらば、京大配下の大学教授戦にも勝ち抜きえたのかしらむ。


就任挨拶では「眼科はデジタル医療において非常に相性がよい分野である」とのことで、大いに肯んずる次第。 FLACS手術なんか、その最たるものだと思う。

術中リアルタイム表示システム ARGOSについて

当院では、乱視矯正IOLを積極的に挿入しています。乱視軸は、座位の患者さん角膜にマーカーをあてて同定を行っています。
ところが、術中に乱視軸を提示することができるシステムがある哉に聴き、調べてみました。

日本の眼科 95:6号(2024) 白内障手術のデジタルマーキングシステム 根岸一乃慶応大教授 から引用。

乱視矯正効果を最大限生かすためには、予定されたTIOLの固定軸に対してできるだけ正確にTIOLを固定することが重要である。

予定固定軸のマーキングは当初はマニュアルで行われることが主流だったが、現在は生体計測データをデジタル化して手術室のユニットに転送し、術者の顕微鏡の視野にオーバーレイ画像を投影するデジタルマーキングシステムも普及しつつある。

現在、国内では主にARGOS Biometer with ImageGuidance(アルコン)、CALLISTO eyeマーカーレスシステム(カールツァイス)が使用されている。

ALCONの担当者、及びALCON社HPによると

  1. ARGOSはALCON社の顕微鏡以外にも装着できる。
  2. 結膜血管の認証精度が他社製品より高い。
  3. 水晶体の白濁が進んだ白内障グレード以上において他社製品と比較して高い眼軸長データ取得率を実現した。

根岸先生の結語は

TIOL挿入の際のマニュアルマーキングとデジタルマーキングの比較に関しては目標軸への固定精度や残余乱視は改善するものの、視力には有意差がないとの報告もある。

どうなんだろー。