AIによる診断

「医⽤⼈⼯知能の活⽤ ―AIによる新たな臨床的知⾒の創出―」日本の眼科2021年11月号を読んだ。

教師あり学習から得られる気付きとして、

眼底画像から年齢・性別・⾎圧などを⾼精度で予測するアルゴリズムにおいて拡張期血圧の予測には血管(29%)よりも血管や乳頭以外の部分(97%)に着⽬しているとされ,ここからは例えば,「拡張期血圧の予測には脈絡膜血管の状態が重要かもしれない」などと考察することができるかもしれない。

教師なし学習から得られる気付きとして、

これまでパキコロイド新生血管の定義は定まったものが存在せず,研究者がその都度恣意的に設定してきた。AIを応用することで,加齢黄斑変性にパキコロイド新生血管が混⼊していることやその境界が明確になり,更には,「パキコロイド新生血管にはポリープ状病巣が多いのではないか?」という研究者の予想とは異なり,パキコロイド新生血管と加齢黄斑変性ではポリープ状病巣の頻度に差がないという新たな気付きを得ることができたのである。

この「教師あり学習」と、「教師なし学習」は、必ず出てくる単語だが、おーざっぱにいうと、

  • 教師あり学習≒重回帰分析みたいな外部変数がある統計手法。内部変数の説明貢献度が高いとか低いとかを問う。
  • 教師なし学習≒主成分分析みたいな外部変数なしの統計手法。全体構造をよりよく説明する内在的ベクトルを探す。

な感じではある[1]

説明可能なAI[2]という観点からすると、「教師あり」のほうは理解しやすい。一方、「教師なし」のほうは第一成分や第二成分までくらいしか分からんのでは?

開業医としては、患者さんに説明可能な臨床モデルの研究を望みたい。


1.機械学習をどこよりもわかりやすく解説! 教師ありなし学習・強化学習だけでなく5つのアルゴリズムも完全理解! | AI専門ニュースメディア AINOW

2.説明可能なAI – 日本 | IBM